ホーム>コラム>【いかに寄り道できるかが人間の楽しみ】24歳女性・新卒フリーランスに聞いた 伊藤奈々さん

【いかに寄り道できるかが人間の楽しみ】24歳女性・新卒フリーランスに聞いた

 

<伊藤 菜々(いとう なな)>

1994年生まれ 秋田県秋田市出身

2018年2月に田舎フリーランス養成講座受講。3月に大学卒業後、そのまま新卒フリーランスになり金谷に移住。いなフリ受講中に月収10万円を達成。現在はライターとして生計をたてながら詩やエッセイを書く詩人でもある。

Twitter:https://twitter.com/777nanadayo777

note:https://note.mu/1107×1107

 

今回は大学卒業後、4月に移住してきたばかりの伊藤菜々さんにお話を伺いました。

 

金谷に移住した経緯

伊藤奈々さん

(空白)

― 伊藤さんは今月に越してこられたばかりですが、移住の経緯から教えていただけますか?

 

伊藤さん:去年の夏くらいから、公務員でも会社員でもない進路を探していました。いろいろ情報収集をしていくうちにフリーランスになろうかと思ったんです。フリーランスになるのなら、すでにフリーランスの人たちが集まっている金谷が始めやすいと思い、今年の2月に田舎フリーランス養成講座(以下いなフリ)に参加しました。そして次の月に大学を卒業してそのまま移住したんです。

 

― 就活をしなかったのはなぜですか?

 

伊藤さん:教員養成系の学部で、同級生はほとんど教員になる人ばかりだったので、“会社員になる”という選択肢がそもそもありませんでした。教員になるか迷った理由は、自身に発達障害の傾向があるとわかって、対人援助職にはむいていないと思ったことが大きいです。

 

それに、在学中に教育実習に行きましたが全然楽しくありませんでした。学校の古いやり方などが目についてしまって、自分には合わないと思ったんです。実習生だったので、まだ見えていない部分も多かったのは承知ですが、例えば髪を染めてはダメだ、などの校則がいろいろとありますよね。私は髪の色なんて別に何色でもいいと思っているし、制服でなくてもいいし。でもそういった校則違反をしている生徒たちに注意をしないといけない。それが苦痛でした。思ってもいない指導をしたくなかったんです。

 

― なるほど。確かに学校はいろいろと抑圧される場所ではありますね。では、なぜ教員養成系の学部に行かれたのですか?

 

伊藤さん:保健室の先生になりたかったんです。中学・高校の時に不登校の時期があって、半分引きこもっていて外部とのつながりがない、孤独な時期がありました。そんな時に保健室の先生がいつも話を聞いてくれたんです。その先生のような“社会と、社会からこぼれ落ちそうな自分の中間にいてくれる存在が今の自分をつくってくれたと思っています。

 

今は教員にこだわりはなく、“社会からこぼれ落ちそうな人たちを支える人” そんな存在になりたいと思っています。自分が向いているとは思わないけれど、できることがあればやりたいです。アルバイトで児童相談所の職員をやっているのですが、虐待を受けたり大変な状況にある子どもでも「話を聞いてくれて救われた」と言ってくれたり笑ってくれたりするんです。どうせ人と関わるのであれば、一番困っている人を救うような仕事がしたいです。

 

現在のお仕事

伊藤奈々さん
現在は文字をつづることを仕事にしている

(空白)

― 今は何をされているんですか?

 

伊藤さん:収入源はライティングです。ちょっとだけnoteからも収益があります。いなフリの時に月収10万円を達成したので今月の目標月収は最低10万円、できれば15万円ですね。週4日だけ仕事して3日は休んで散歩に行ったり、家でくつろいだりしています。

 

― 実際に金谷での生活はいかがですか?

 

伊藤さん:快適です。自分から関わろうとしない限り、意外と人と会いませんが ()

 

移住前と今で変わった事

伊藤奈々さん

 

― 移住されたばかりですが、来る前と今で変化はありますか?

 

伊藤さん:1人でいる事が多くて、考える時間が長くなりました。もともと考えるのが好きだったので、趣味がはかどると言えばそうなのですが () 

 

― では、ここでの生活で期待することはなんですか?

 

伊藤さん:自分の興味の対象外のことに出会って始めてみたいです。誰でも興味のないことは始めないじゃないですか。でもここには自分の苦手なことをしている人もたくさんいて、そういう人たちと話すと、自分も挑戦してみたくなるんです。苦手なことを始めるのは億劫だけれど、でも「意外と面白いじゃん」と思いたいんです。

 

― 伊藤さんは普段から「好きなことだけしたい」 とおっしゃっていますよね。その意見と正反対に感じるのですが、なぜそう思われたのですか?

 

伊藤さん:基本は好きなことしかやりたくないです。でもたまに、それだけだと考えが偏っていくな、とも感じます。例えばTwitterのアンチコメントの意見も一理ある部分もあって、真逆のものの中にもヒントが隠れている気がしたんです。その中に面白い出会いあるかもしれません。なので自分の機嫌のいいときは反対の意見取り入れてみよう、という思いです。

 

― 最近は何をしているときが幸せですか?

 

伊藤さん:先日、庭でフキをとって料理したんですが、その時に自然と一体化していると感じました。とても豊かな気持ちになったし、何より丁寧にゆとりをもってご飯に時間を費やせる生活が幸せです。

 

金谷の魅力

伊藤奈々さん
もともと自然が好きで田舎暮らしをしたかったという

 

― 金谷の魅力はなんでしょうか?

 

伊藤さん:仕事面でいうと、まるもがあって移住者が多いので、移住しやすいです。フリーランスの人が多いので、わからないことがあればすぐに質問できますし、スキルのない私にとってはとてもありがたい環境です。仲間がいるので1人よりも心強いですし。

 

生活面でいうと、自然が好きなのでもともと田舎暮らしがしたいと思ってはいましたが、移住にあたり、地元の人とのやり取りで消耗するのがネックでした。私は他人とコミュニケーションをとるのが苦手なので、田舎特有の近所付き合いなどができないと思っていたんです。でもここは、すでにコミュニティがあるので必要以上に田舎の人間関係に入り込む必要もありません。田舎にいるけど人間関係は都会っぽいというか、そのバランス感が自分に合っていました。

 

今後の予定

伊藤奈々さん
価値ある情報だけではなく、“ことば”の別の側面を伝えることを生業にしたいという

 

― 今後の予定を教えてください。

 

伊藤さん:今はライティングで生計を立てているのでその比重を減らして、情報としては価値のない文章、エッセイや詩でお金を稼ぎたいです。それに、なるべく自然に根差した生活をしたいです。将来的には田舎に住んで、夫婦で住み開きの宿をしたいと思ってはいますが、正直なところ、明日何をしているかもわからないです () その積み重ねで生きているので未来の事はわからない。もしかしたら1年後には学校の先生になっているかもしれないです。でも、それはそれで面白いし未来の事は約束できない、というのが正直な気持ちです。

 

― “明日何をしているかなんてわからない” 本当にそうですね。伊藤さんとお話していると【情報としては価値のない文章】 という言葉が良く出てきますが、なぜそう思われたのですか?

 

伊藤さん:8歳くらいから日記を書き続けているんですが、その中身って個人的なことだし、誰の役にも立たないじゃないですか。でも、もう15年も続けているから好きなことなんです。文章って文学もあるし、役立つ、役立たないではなく、絵を鑑賞するように文章があってもいいと思うんです。歌や絵で表現するのと同じように気持ちを文章で表現したい。価値ある情報だけではなく、“ことば”の別の側面を大切にしたい。

 

今後、人工知能が発達し必要なことはロボットがやってくれるかもしれません。“効率化”という意味では、きっと人間はロボットにはかなわない。だからこそ、必要のないことを人間としてやっていこう。いかに寄り道するかが人間としての価値なのかなって、そんな風に思うんです。

 

― 寄り道ですか。人間しかできないことですね。そんな中、今後大切にしたいことはなんですか?

 

伊藤さん:ありふれているかもしれませんが、やりたいと思ったことはやる。嫌なことは逃げる。逃げることを駄目だと思わない。興味の赴くままにやっていきたいです。

 

田舎移住(金谷)検討中の方へ一言

伊藤奈々さん

(空白)

― 田舎移住(金谷)検討中の方へ一言お願いします。

 

伊藤さん:この辺りは移住者の出入りも多く、新しい人でも来やすい所です。フリーランスに興味があったり、田舎に移住したりしたい人の最初の移住先として良いと思います。私も生計を立てられるか自信がなかったけれど、やろうと思えばなんとでもなると思いました。最低限稼ぐことは難しくないですし、かたく考えずに気軽に体験移住で来てみたらいいと思います。

後記

伊藤さんを見ると、誰もがまず 「美少女だ」 と思うのではないだろうか。24歳の女性に向けて言うには失礼かもしれないが、彼女には「少女」という言葉がとてもしっくりくる気がする。筆者の彼女に対する印象をことばに表すのなら 「少女・正直・ガラス玉」 なのだ。彼女はおそらく嘘をつかない。何に対しても正直であり、社交辞令や建前、お世辞といった言葉からは一番遠いところにいるように思う。そして、ガラス玉のようになんだかとても、“あやうい”存在なのだ。そんな彼女が発する言葉を、多くの人が追ってしまうのはある意味とても自然なことのように思う。これからも彼女のもつ世界観にたくさんの人がふれていくに違いない。そしてどんどん魅了されていく。おそらく筆者もそのうちの一人なのだろうと思う。

 

[取材・文] Rinco

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