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【再起をかける街・金谷】 30代、カナダ帰りのWEBデザイナーの話

金谷移住者 稲本徹さん

<稲本 達(いなもと とおる)>

1985年生まれ 静岡県浜松市出身。

大学卒業後、3年間SEとして働き、その後カナダにてWEBデザイナーになる。2社目の会社で解雇され、同時期にアキレス腱を断裂し帰国を余儀なくされる。療養中にフリーランスが集まる金谷の存在を知り、2017年4月に移住。現在はWEBサイトデザイン、開発の他、講師業などもこなしている。

 

今回お話を伺うのは、田舎フリーランス養成講座を経て金谷に移住する人が多い中、それとは違う少し特殊な経歴を持つ稲本さんです。

 

金谷に移住した経緯

金谷移住者 稲本徹さん

 

ー すごい経歴をお持ちの稲本さんですが、まず金谷に移住した経緯から教えてください。

 

稲本さん:フリーランスとして独立する上で金谷が良い所だと思ったからです。もともとカナダでWEB制作をしていたんですが、日本でフリーランスとして独立する道もあると思っていました。いろいろ調べていくうちに田舎フリーランス養成講座(以下いなフリ)の存在を知ったんです。最初はいなフリに興味を持って金谷に見学に来ました。そこで池ちゃんに相談してみたら、「十分スキルはあるし、イナフリを受講する意味はあまりない」と言われたんです。しかし、ここにはフリーランスの人が集まっているし、独立してスタートするにはとても良い場所だと聞き移住を決めました。

 

ー では、これまでの経歴を教えていただけますか?

 

稲本さん:大学卒業後3年間SEとして働いていました。でも僕は、もともとはクリエイティブな仕事をしたいと思っていたので、そこでの業務が面白くなかったんです。ただパソコン作業は自分に向いているとわかりました。また、大学の時に多くの留学生と交流していて、海外にも興味があったので、「“パソコンを使う仕事とクリエイティブと海外”を掛け合わせたら自分に一番合うのではないか。」と考えた時に「海外でWEBデザイナーになろう」と思ったんです。それからいろいろ調べて、ビザが一番取りやすいカナダのバンクーバーに行きました。カナダでは専門学校に通いWEBデザインを勉強し、合計2社で働いて去年の9月に帰国しました。

 

ー なぜ帰国されたんですか?

 

稲本さん:解雇されてビザの更新手続きができなくなり、帰国せざるを得なかったんです。それと同時期に、運動中にアキレス腱を断裂してしまい日常生活もままならなくて、精神的にもそれ以上頑張れる気がしなかったですね。

 

現在のお仕事と収入

金谷移住者 稲本徹さん
WEBデザイナーとして、場所に縛られない働き方を実践している

 

ー 大変なことが続いたんですね。では今は何をされているのですか?差し支えなければ収入も教えてください。

 

稲本さん:WEBサイトデザイン、開発メインでやっています。収入は20万~30万円です。いなフリで講師業もしています。

 

ー 1日のタイムスケジュールを教えてください。

 

稲本さん:朝6時くらいに起きてシャワーを浴び、7時過ぎくらいから仕事をします。13時前後に昼食を食べ、また仕事をして19時くらいに夕食をとります。その後また仕事に戻り、23時くらいに就寝しています。

 

ー 1日中お仕事をされている印象ですが、お休みの日は作っているのですか?

 

稲本さん:休みの日は特に作っていないです。まるも界隈でいろいろなイベントがあるので、参加する時が休みになっています。息抜きとしてはピアノを弾いたり、みんなでランチに行って話したりしています。

 

金谷での生活

金谷の夕日
一日の疲れを癒してくれる金谷の夕日

 

ー 金谷でのフリーランス生活はどうですか?

 

稲本さん:金谷の生活は充実しています。1人暮らしや、実家でフリーランスをしていたら集中できていなかったと思います。まるもにいる人はフリーランスの人がほとんどなので交流ができるし、スキル交換もできる。気軽に話し相手がいるのが嬉しいです。みんなでご飯を食べたり出かけたり、生活の質が高く、満足しています。

 

ー 逆に悩みはありますか?

 

稲本さん:なんというか、金谷にいる間は休息期間になっていて、当初の計画ほど自分が成長しきれていないのがもどかしいです。カナダでの生活など、いろいろあって疲れていましたが、十分に休息できたので、これから頑張らないといけないな、と思っています。

 

ー 当初の計画とは何ですか?

 

稲本さん:カナダにいた時に「日本の良い部分が意外と海外に知られていない」と思ったんです。例えば日本の工芸品とか、「良い物をもっと海外に知ってもらいたい」と思っていました。それに合わせて英語のメディアを作りたいと思っているものの、なかなか進んでいないのでしっかりと作っていきたいです。他にもピアノで作曲をしているので、その活動も増やしたいですね。やりたいことは沢山あるんですが、同時並行でやると時間的に難しいのが現状です。時間にもお金にも余裕がないのが悩みですね。

 

移住して変化したこと

金谷移住者 稲本徹さん

 

ー では移住前と今で変化したことを教えてください。

 

稲本さん:精神的に元気になりました。ずっと疲れが溜まっていたのが、ここに来て自然の力で癒されました。まるもの環境って海外にいる環境と近い気がします。なんというか、自然体でいられるんです。それに、ここに移住している人は多くの事に悩んできた経験がある人が多いから、他人を否定する人がいません。こういう環境は無駄なエネルギーを使わなくてすみます。以前は「他人になんと言われるか」を考えてしまい、お互いに足の引っ張り合い、人間関係のいざこざで不必要な労力を使っていました。

 

ー では今何をしているときが幸せですか?

 

稲本さん:みんなでご飯を食べているときや、風が気持ちよくて海が青くて、天気が良くて、それだけで幸せを感じます。「自分は今、結構幸せな生活をしているな」とよく思います。何かあった時にすぐに話を聞いてくれる人もいて、それも幸せです。あとはピアノを弾いているときかな(笑)

 

ー そう!稲本さんと言えばピアノもギターも弾けるということで有名ですが、移住前も日常的に楽器を演奏されていたんですか?

 

稲本さん:いえ、おそらく大学の友達もカナダの友達も、僕がピアノやギターを弾くなんて知らないと思います。そんなこと、みんなの前で披露する機会はありませんでした。金谷に来てよかったと思うのが、今まであまりスポットライトを浴びてこなかったスキルに対しての活躍の場が多いことなんです

 

たまたま、シェアハウスにピアノやギターがあることもあって、ここでは様々な場面で人に聴いてもらえる機会があります。正直、自分の楽器スキルがこんなに生かされるとは思っていなかったし、みんなから「すごい」と言われるのが嬉しい。そんな中で「自分は音楽が好きだった」と思い出しました。ピアノを弾くとメロディが浮かんでくるし、それを形にして発信していきたい、と今は思っています。金谷に来ていなければ思わなかった。

 

ー わかります。自分が当たり前に持っているスキルが田舎では活躍の場が多い。これって都会で生活していたら、なかなか披露する場面がないんですよね。

 

金谷の魅力

リモートワーク
WEBフリーランス仲間とアウトドアワークDAY。仲間と笑い合い、切磋琢磨しあえる環境がある。

 

ー では、金谷の魅力とはどんな部分でしょうか?

 

稲本さん:徒歩で生活できるというのが良いですね。めちゃくちゃ便利です。あとはやっぱり、まるもがあることが大きいです。正直に言うと、金谷はいい場所ですが他の田舎でも似たような場所はあると思います。でもここにはまるもがあるので、フリーランスの人が集まっていて自分が学びになる出会いが多いので充実しています。

 

今後の展望

金谷移住者 稲本徹さん
「やりたいことを仕事にする。」と作曲活動にも取り組む。

 

ー では今後の予定を教えてください。

 

稲本さん:今後はひとまずWEB制作に力を入れて単価を上げたいです。アフィリエイトにも注力してマーケティング力も磨いていきたい。その後は日本の地方をめぐってみたいです。2拠点生活もしたいですし、興味のある海外にも行ってみたいですね。あとは、先ほどお伝えしたように、作曲をしたり英語のメディアを作ったりしていくことですね。

 

ー 今後の人生で大切にしたいことは何ですか?

 

稲本さん:自分がやりたいことはやる!!ですね(笑)

 

田舎(金谷)移住検討中の方にメッセージ

金谷移住者 稲本徹さん

 

ー 田舎移住検討中の方や、かつての稲本さんのように悩んでいる方に向けてメッセージをお願いします。

 

稲本さん:フリーランスになろうとしている人や、会社勤めで人生を見直したい人にとって金谷は最高の場所だと思います。僕も一度見学に来て移住を決めたので、気になる人はぜひ来てみてください。

 

かつての僕のように悩んでいる人に対しては、そうですね・・・例えば今、企業に勤めてる人、特にブラック企業で働いてる人はその環境の中にいると、そこが全てだと思いがちだと思うんです。でも実際はそれ以外の道もたくさんあるし、死ぬことはないはず。もし死にたいくらい苦しいのだとしたら飛び出す勇気が大切だと思います。

 

それに、“人生ここぞ”と決めて頑張らなければいけない時に頑張れるかどうか、というのは大きいと思います。僕が曲がりなりにもフリーランスとして生活できているのは、「カナダで頑張ってきた」という自信があるからです。全力を尽くすべき時に全力を尽くさないと人生は止まってしまう。全力を尽くすべきと思ったら、本気になることが重要。偉そうなことを言ってすみません(笑)

 

後記

一見クールでなんでもできそうな稲本さんだが、彼のあまりの不器用さに驚くことも多い。 “なんでもできそう” に見える彼は、なんでもできるのではなく “何にでも一生懸命に努力する人” なのだ。その頑張りが空回りして起きてしまった災難も多いのであろう。きっと多くの厳しい時間を過ごしてきたに違いない。しかし、そんな中で「自分は全力を尽くした」というゆるぎない事実が自信となり、今の彼を作っている。

「金谷は再起をかける町。何かに挫折した人も立て直していける町だと思う。」という稲本さん。そう、このあたりの地は源頼朝が布陣を立て直し、一度敗れた平家に打ち勝った地なのだ。まさしく【再起をかける街】である。

布陣を立て直した稲本さんの、更なる飛躍が楽しみでもあるし、不器用に人間くさく生きる彼の姿を今後も応援していたいと思う。

 

[取材・文] Rinco

 

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