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【今が第二の人生】 3年間ブラック企業で働いた青年がそう語る理由とは

富津市金谷のフリーランス、あんどぅさん

<あんどぅ> 

1992年生まれ 石川県金沢市出身。

デザイン系の専門学校を卒業後、印刷系の会社に3年間勤めるもブラック過ぎて心が病み退社。その後、2016年8月に田舎フリーランス養成講座に参加後移住。一年間の引きこもり生活を経て、現在はライターとして活動中。

 

今回は、いなフリ卒業生の中で金谷移住歴が一番長いあんどぅさんに、ブラック企業で働いていた頃のお話など赤裸々に伺いました。

 

金谷に移住した経緯

田舎フリーランス養成講座
田舎フリーランスをきっかけに金谷に移住した

 

ー あんどぅさんは金谷に移住してこられてもうすぐ2年経つとのことですが、移住の経緯から教えていただけますか?

 

あんどぅさん:2016年8月に田舎フリーランス養成講座(以下いなふり)に参加して、金谷に来ました。当時は会社を辞めたばかりで、次の就職までの“つなぎ”でフリーランスとして生計を立てようと思い、受講後10月に移住してきたんです。

 

ー それまでは何をされていたんですか?

 

あんどぅさん:デザイン系の専門学校を卒業後、3年間印刷系の会社で働いていました。その会社は俗にいうブラック企業で、そこでの勤務で心身ともに壊れてしまって金谷に来たんです。

 

ー ブラックとは具体的にどのような?

 

あんどぅさん:先輩が目の前で倒れたり、後輩が失踪しり、同期がいつの間にか辞めていたり、目の前でゲロを吐いている人もいました (笑) 深夜2時くらいまで働いて、次の日8時半には出勤。ぎりぎり週一の休みはありましたけど、週休2日はあってないようなものでした。あの頃は、毎日自殺することばかり考えていましたね。「死んだら明日は会社に行かなくていい」って。

 

ー そんなにですか・・・よく3年も働かれましたね。

 

あんどぅさん:みんな、あの環境が普通になっていたんです。「辞めていく奴らは逃げた脱落者」という空気だった。辞めるにやめられなくて、みんながみんなを監視し合っていました。続けたくて続いたわけではなく、気付いたら3年たっていたんです。

 

現在のお仕事と収入

富津市金谷のフリーランス、あんどぅさん

 

ー では金谷に来られてから今まで、どのように生計を立ててこられたのか、差し支えなければ収入も教えてください。

 

あんどぅさん:今月からは仮想通貨のライターと編集を始めました。でも正直この1年は近くの温泉施設のアルバイトの月2万円の収入のみで、あとは貯金を切り崩しながら過ごしていました。

 

ー 月2万円!?それで過ごせるのですか。あんどぅさんはフリーランスとしてデザインのお仕事をされていると思っていました。

 

あんどぅさん:アルバイト代と家賃で相殺して、食費は貯金を使っていましたが残高はとても緩やかに減っていったので心配はありませんでしたし、心理的負担はなかったです。貯金は200万円ほど貯めていました。

 

デザインの仕事に関しては移住当初はしていましたが、去年2月に大手企業と仕事をした際に、改めて「デザイン業界全体がダメだ」と思ったんです。なんというか、無駄に手間をかければかけるほど良いと思う風潮があって、意味のない苦労の強要がありました。その時に心底、嫌気がさして「もう企業とのデザインの仕事は辞めよう」と思ったんです。今は知り合いからの依頼を受けるくらいですね。ただ、技術的にはできるから目先のお金を稼ぐためにはいい手段ではあると思っています。

 

ー 1日のタイムスケジュールを教えていただけますか?

 

あんどぅさん:この1年間は14時に起きて、その後18時半までネットゲーム、それから近くのスーパーのタイムセールで夕飯の調達をして1日1回の食事。その後またネットゲームをして朝4時に就寝。1年近くそんな感じの生活でした(笑)

 

今月からはもう少し早く起きて日中はライティングの仕事をしています。相変らずネットゲームは深夜まで楽しんでいますが。

 

移住後の変化

富津市金谷のフリーランス、あんどぅさん
「逃げ続ける人生」は必ずしもネガティブでは無い

 

ー 就職までのつなぎで来た金谷ですが、もうすぐ移住して2年になりますね。移住前と現在の変化はなんでしょうか?

 

あんどぅさん:「会社に属さなければ生きていけない」 というのは幻想だったし人間なんとでもなるな、と思いました。どんな状況でも生きていけるなって。今は、もやしの30円パックを買ったりして節約をしている生活ですが、今の方が幸せです。こんな風にのほほんと暮らしていけるのがいいですね。

 

正直まるもにいる他の皆さんみたいに、「フリーランスでやっていくぞ」という意気込みがあってここにいるのではなく、いろいろなことから逃げて辿り着いただけなんです。逃げ続けて、心のままに流されていたらここにいました。そんな感じなんです。フリーランスに対して高尚な思いはないんです (笑)

 

ー 今は何をしてるときが幸せですか?

 

あんどぅさん:ちょっと前はネットゲームをしているときが幸せでしたが、最近は人と話すのも楽しいと思えるようになりました。部屋に引きこもっているとあまりにも人と関わらなさ過ぎて、人のぬくもりに飢えていたんだと思います。今は誰かと会話するだけでも人一倍喜びを感じます。

 

今後の展望

富津市金谷のフリーランス、あんどぅさん

 

ー では、今後やりたいことなどありましたら教えてください。

 

あんどぅさん:仮想通貨がおもしろいので、その道のライターに進んでいくのもありかなと思っています。2年前、ここに来たばかりの頃は、いずれまた地元の石川県で就職すると思っていました。今はこのゆったりとした生活を味わったので、会社員はできないなと思っています。(笑) きっと、こんな風にいろいろな所でアウトローな道を探しながら、コミュニティを渡り歩いて生きていくんだろうな、と漠然とした思いがあります。

 

ー 大切にしたい事はなんでしょうか?

 

あんどぅさん:自分に無理をしない!! 会社員でもフリーランスでも、自分に無理をしたら続けられません。僕は一度ブラック企業で死んで、今第二の人生を歩んでいると思っています。だから、生きているだけでそれだけでいい。高望みはせず、無理せずに生きていければいいな、と思います。

 

金谷の魅力

富津市金谷のフリーランス、あんどぅさん
金谷に集う人は、人の人生を否定することが無いという

 

ー ではあんどぅさんが見てきた金谷の魅力を教えてください。

 

あんどぅさん:正直いうと地域に魅力を感じているというよりはまるもの魅力になります。まるもに集まる人は、何かしら普通の社会からつまずいた人たちが多く、他人を否定しません。価値観が似ている人がたくさんいて居心地の良さがあります。

 

田舎(金谷)移住検討中の方へメッセージ

富津市金谷のフリーランス、あんどぅさん

 

ー では移住検討中の方へメッセージをお願いします。

 

あんどぅさん:会社を辞めるか辞めないかで悩んでいる人って会社を辞める=死だと思っている人が多い気がするんです。それが間違いだと気付かないまま生きている。でもそれは自分が作り上げた幻想です。実際はそんなことないのに。だから、どうしても不安な人は試しに一度来てみて、この空気感を味わってほしいなって思います。みんな好き勝手生きているんだぞ、会社に勤めていなくても生きていけるんだぞって。僕の周りにも「自分にはスキルがない」と言って悩んでいる人もいるけれど、そんな人でもちゃんと生きています。環境を変えれば、自分にとって良い所が見つかるって知ってほしいです。

 

ー 同じように、ブラック企業で辛い思いをしている人にもメッセージがあればお願いします。

 

あんどぅさん:ブラック企業に勤めて疲労した人は自己評価の低い人が多いんです。いつも抑圧されているから「自分なんて駄目だ」と刷り込まれる。辞めていった先輩、同期、後輩もみんな「自分はダメだ」と言いながら辞めていきました。僕もそう思いながら辞めていったんです。

 

僕は自己評価が低くて恋愛できずにいました。「自分のこのクソつまんない人生に、他人を付き合わせるのが申し訳ない」と思ってしまうんです。そういうふうに思う人が多いと思います。

でもそれって自分が女の子を守ってあげないとだめ、と思っているだけで、それも幻想だと気付きました。申し訳ないのではなくて、「一緒に幸せになっていけばいいんだ」と思えるようになったのです。同じように悩んでいる人に「自己評価なんて低くてもいいんだよ」と伝えたいです。

 

後記

誰も、あんどぅさんが怒った姿を見たことがないのではないだろうか。そのくらい彼は穏やかで表情はいつも優しい。そんな彼が3年もの間、世間で言われている “ブラック企業” に勤め、【死】 を考えるまで追い詰められていたなんて全く知らずにいた。「ただ逃げ続けていたら今ここにいるだけで、高尚な想いなどはないんです。」という彼の“潔さ”みたいなものを、とてもかっこいいと感じたのと同時に「無事に逃げてきてくれて、ありがとう」と思う。

今彼は肩の力が抜けていて、何に対しても自分に無理はせず、日々を幸せな気持ちと共に過ごしている。かつての彼と同じように悩んでいる人がいるのであれば、この話が一人でも多くの人に届き、おこがましくはあるが、彼らを救うきっかけになればいいと願っている。そしてあんどぅさんには一日も早く素敵な恋愛をしてほしい、とも思うのだ。

 

[取材・文] Rinco

[撮影協力] 廣田賢司

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